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僕は今まで異性、つまり女子に好意を持ったことは一度もなかった。
生まれてこの方、恋をしたことなんて、断じてない。
物心ついたときから、僕は本を読んでいた。
幼稚園の頃から、今の高校にいたるまで、ずっと。
なぜ他の友達と遊んだりしないんだ、さびしくないのか、そういった言葉を今まで何回も親、教師、その他もろもろの大人たちから言われた。
そうしない理由は至極簡単だ。
「馬鹿らしい」 その一言につきる。
友達と遊んで何が楽しい? ゲームをしたら将来、総理大臣にでもなれるのか?
そう今まで考えてきたからだ。そんな僕のことを人は大抵悪く言う。
「冷めてる」「愛想がない」そんな感じだ。
だが、そんなこと僕には全く関係なかった。クラスメイトが友達を持つように、僕には本、そして、
日本国内の高校生の中でトップ10に入るほどの頭脳があるからだ。
この2つがあれば、友達ましてや彼女なんていらないと思っていた。
そう、思っていた・・・
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