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次の日、朝の六時に家を出る。さいほさんのケーキ屋さんに行く為だ。
さいほさんは早起きができないらしくて、深夜の十二時から朝の七時までお店を開けている。私は夜はお母さんと一緒じゃないと来れないからほとんど朝行くのだけど、確かに朝来たときはもう限界みたいなとろんとした顔をしている。
「おはようございます」
「んー? あ、おはよー芽里ちゃん」
さいほさんはレジの前に椅子を出して居眠りをしていた。泥棒が入ったらどうするのだろう。
「今日はどれにする……?」
さいほさんがあくびをしながらショーケースの前に立つ。お仕事中にあくびをするのは失礼だってお母さんは言ってたのに。
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