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今夜も空は晴れて、月が綺麗に見えた。
私は自分の手の中にあるペンダントを眺める。
青い丸い石と銀の細い三日月がぶら下がっている。
「何だか、地球と月って感じ。」
隣……だからかな。
私が地球から眺める、お隣さんの月は、佳月なんだろう。
────星よりも、月が好きだ。
佳月の隣。
その場所は私だけの───。
ペンダントのトップをそっと手のひらに包んで、
私は目を閉じ、じんわりとあたたかい気持ちに身を委ねた。
『その場所』
Fin
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