1 いつも

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なんか……。懐かしい……。 懐かしさに駆られて、次々と思い出す。 隣の席じゃなかった時、佳月はどこにいたんだっけ? いつもそんなに離れることはなかった。せいぜい隣の列……。 隣? ちょっとドキッとする。 小学校の卒業式。整列した時、佳月は隣にいた。 中学に入ってみたら、部室が隣同士だった。 中学2年はクラスが違ったけど、隣のクラスに佳月はいた。 中学3年の修学旅行。新幹線の席が、通路挟んで隣だったな。 そんなこと、小学生の頃の遠足とかのバスでもあったっけ。 高校入試の時も隣の席になった。 そして、中学の卒業式。整列した時、佳月は隣にいて……。 「小学校の卒業式と同じだな。」 と、こっそり、私に囁いてきたんだった。 そして、今も、また。 溢れ出した記憶とともに、佳月の声が聞こえる。 ──お前、いつも俺の隣にいるよな──
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