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 俺はヘレナさんとエイザ達を教会まで送る道すがら、簡単に経緯を説明する。その途中で謎の二人組に襲われたことも伝えると、ヘレナさんは不安そうな表情を浮かべ、 「どこも怪我をしていませんか?」と尋ねてくる。 「大丈夫ですよ。怪我をしていたら、ヘレナさんに話しています。隠し事なんてしませんよ」 「そうですか」ヘレナさんはほっと息を吐くと、 「でも、襲ってきた人物が誰か心当たりは無いのですか?」と続けて尋ねてくる。 「心当たり、特にないんですよ。こういう仕事をしていますから、恨みを買っていることもあるとは思います。ただ、いきなりあそこまでの強硬手段に出る集団には思い当たらない」 「ふふ」  俺の応えにヘレナさんはなぜか突然笑みをこぼす。 「どうしたんですか?」  不思議に思って尋ねるとヘレナさんは、なんでもありません、と、もう一度笑うだけでそれ以上応えようとしなかった。
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