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...あれ?ここどこだろ...
(私は青柳真奈...○○会社に勤める正社員...そしてここにくるまでの最後の記憶は...)
...というかここは?と思い辺りを見渡す。
随分と目に優しくない配色な部屋だ。赤や黄、青を中心としたパリッとした色のマーブル模様の部屋(?)。
立体をとらえさせまいという、うねるような壁のようなものに少し吐き気を覚える。
それより...何故こんな場所に...?
誘拐か、拉致か、人さらいか。
もちろん全てほとんど同じ意味である。
「...朝普通に出勤していったよね...それでいつものバス停でバスを待っていたら...あ」
そうだ...!あの時雨でバスがスリップして、若い女の人が轢かれそうで...とっさに...
「なるほど...
あれ...でも意識もあって普通に動けてるってことは無事ってこと...?」
自分の腕や身体を見渡して違和感がないのを確認すると全くといっていいほど異常はない。
「なーに言ってんの!ぜーんぜん無事なんかじゃなかったよ!」
「...まぁトラックに轢かれたらそりゃ無事じゃ済まな...
って誰!?」
「お、ナイスノリ突っ込み!!」
「いやぁそれほどでも...じゃなくて!ってどこ!?どっから声出てんのコレ!」
「ちょっと待ちなさいよー、今出るから」
「出るってどっから...」
ドアもなけりゃ光もない。でも何故か異様に目が冴えている。
...不思議だ。
その数瞬後、目の前に人のようなものがあらわれた。
「...は?今一体どこから...」
「簡潔に自己紹介しなくてはな。
わしはクーディオ、創造の神様ってとろじゃの。」
「僕はアレスティ!生命の神様だよー!」
「私はミリィ...まぁ作物とか植物とか、自然の神よ。」
もちろんこの人たちが何を言っているのかさっぱり分からない
「かみ...さま?って...どういうこと...ですか?」
困惑によりハッキリ喋れていない
(ドッキリか何か...?タチ悪いなこれ)
「その通りの意味よ。私達は人にいわゆる神様という存在。」
「混乱するのも無理ない。君はついさきほどトラックに轢かれてそのまま...」
「しんじゃったよ。
凄くグロかった!引きずられてボロボロなうえ最終的には街のショー・ウィンドに突っ込まれて目も当てられないくらいだったんだよ!」
ちょっと!とミリィという女性の神様(?)がアレスティを叱っている
「全く、死んだ人間に自分の死に様細かく...しかもグロく言う必要ある?」
「わー相変わらず冷たい瞳ー」
次々と送られてくる言葉が少しずつしか頭に入らない。
「私...死んだの?」
何なんだろう、私達一家はこの世にいらないということなのだろうか。だって、あまりにも酷いではないか。私は両親に...誰から見ても恥ずかしくないように生きようとしていたのに...
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