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「私は美しいものが大好きな美男子愛好家オルメカって言うんだ!!!勿論旅の目的は美男子蒐集…美男子達と同盟を組むことなんだよね!その為にいろんな国へ言って噂の美男子を探しているんだけど、どうやら幻想図書館にも美男子がいるって聞いたわけ!と、なれば美男子愛好家としては行ってみて確かめない訳にいかないじゃない!?そんな訳で幻想図書館には是非とも辿り着かなきゃ行けないってわけよ!!」
一気にぶつけられたマシンガントークに、おばちゃんは目をぱちくりとさせている。その横で、青年は額に手を当ててため息をついた。
「…とまぁ、そういう事でして…。どうやらどうしても確かめたいようなんです。それで噂を精査しているところで、こちらで情報収集しようかと」
「そーいう事!あ、そうそう彼はソロモンって言うの。最初は態度悪くてごめんね、悪気はないんだけど」
「…最初からタメ口のお前には言われたくないな」
マシンガントークモードから普通の会話に戻る。彼女の変わった趣味に付き合う彼…か。と酒場のおばちゃんは思ったのか、ソロモン、と紹介された青年の方を見て、同情するような視線を送る。
その視線に気づいた青年はバツの悪そうな顔をして、訂正した。
「…断っておきますが、俺と彼女は恋人などではありませんよ。旅は道連れ、で巻き込まれただけの知人です」
「えー?知人扱いは酷くない!?」
オルメカは口をとがらせる。
対してソロモンがつーんとしている。
そんな二人を見ていた酒場のおばちゃんは嬉しそうにわははと笑った。
「あんたたち、仲良いんだねぇ!いやぁ良いことだよ!その調子でこれからも一緒に旅するんだよ!」
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