都市伝説 幻想図書館③

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都市伝説 幻想図書館③

チュン…チュン…… 鳥の(さえずり)が聞こえる。 部屋の外から人の話し声も聞こえる。どうやら街の人々も活動し始めた頃。眩しい朝日がカーテンを抜けて差し込み、夜が明けたことを感じ、眠い瞼を軽く開けたが、すぐに布団を顔まで被り再び瞼を閉じた。二度寝という幸せな時間……。 は、次の瞬間に強制終了となった。 「いつまで寝てるんだ」 シャっ!とカーテンが開く音が聞こえ、次に声が降ってくる。と、同時に頭まで被りくるまっていた布団はひっぺがされた。 布団にくるまっていた少女…オルメカの体は一瞬、宙に巻い、勢い余ってベッドの横の床に落ちた。ゴン!っと体を打ち付け、これには眠っていた頭も冴えるというもので…。 「痛ああああっ!」 全身を廻る痛みに悲鳴が上がった。 …何か昨日は紳士だなとか思った気がするけど、これは紳士の乙女に対する態度じゃない。あれは夢だったんだ。 痛む体を起こし、擦る。視界に入ったのは朝イチから横暴な振る舞いをしくさった旅の相方ことソロモンの足だ。視線を上にあげ顔を睨んでみる。なんてことしてくれるんだという抗議の目だ。当の本人ことソロモンはそんなオルメカを気にする風でもなく、ひっぺがした布団をベッドに戻している。     
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