話を巻き戻しその7 試験中

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「お、お邪魔します……。」 「こんにちは。」 部屋の中は至ってシンプル。 椅子があって、中央に横に長い机があってパソコンが乗っていて、奥に扉がついていて、何人かの人が椅子に座っている。 全員胸に『審査員』のプレートをつけて、首から名前を書いた札を下げていた。 如月さんはいない。 実践のほうの審査員だと言っていたけど、他の部屋で審査をしてるのかな? 残念……。 「えーっと、長谷蓮純さん、ですね。」 「はい、そうです。」 「あそこの向こう側の部屋に、最近悪夢に悩まされているAさんがいます。あ、仮名ですからね?えっと、Aさんの悩みを聞いて、どうすれば悪夢から解放されるか、話を聞いてアドバイスをしてあげてください。続いてこのパソコンで悪夢の症例を再現したキャラクターを作ったので、そのキャラクターの相談にも乗ってあげてください。重要なのはパソコンでの実践ですが、Aさんともしっかりお話をしてきてください。やり方はわかりましたか?」 「はい……大体は……。」 「大体?どこがわからないのですか?」 「あ、大体じゃなくて、全部わかりました!」 「わかりました。それでは行ってらっしゃい。」 扉が開かれ、質素な部屋と、椅子に座ってうつむいている女の子が姿を現した。
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