まさかの真実と兄の裏切り

3/8
前へ
/2999ページ
次へ
「何、どうしたの?お兄ちゃん、さっきから変だよ」 「そうかな・・・気のせいだよ」 視線が宙をさ迷っている。 なんか上の空って感じ。 やっぱ、ヘン。 「自然な未知を撮らせて欲しいんだ。だから、ラフな格好になって欲しい」 「ラフな格好?」 「うん。下着姿で・・・ダメかな・」 「別にいいけど・・・」 お兄ちゃんの頼みなら、仕方ないか。 ちょっと恥ずかしいけど・・・兄弟だし・・・ まぁ、いっか。 そんな簡単な気持ちで、汗で濡れているTシャツと、ジーパンを脱いで椅子に掛けた。 「さっきみたく、空を見上げて」 「うん」 「お尻・・・もう少し突き出して・・・・そう。すごく、色っぽいよ」 お兄ちゃんの言うがままにポーズを取らされ、数えきれないくらいのシャッター音が響いた。 「今度は、顔だけこっち向けて・・・そう。すごく、可愛いよ」 ファインダ―越しに僕を見詰めるお兄ちゃんの視線が、次第に、熱を帯びていく。 声も何だか、違う。 熱でもあるのかな? 顔が紅潮して、鼻息がさっきより、荒いような・・・
/2999ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6058人が本棚に入れています
本棚に追加