焼きもち妬きの暴走

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「それはそうと」 彼の声のトーンが一気に下がった。どうしたの?首を軽く後ろに捻ると、むっつりした表情を浮かべ、唇をぎゅっと一文字に結ぶ彼と目が合った。 「どこを触られた?」 はじめに唇を指先でツンツンと押された。 「もう一度聞く。颯人と、兄にどこを触られたんだ?まず、ここは?正直に言え。隠しても無駄だぞ。未知は思ったことがすぐに顔に出るタイプだからな」 遥琉さんの声、すっごく低くて恐い。もしかすると、焼きもち妬いてる? 「未知‼」一段と強い口調で呼ばれて。観念し、正直に小さく頷いた。 「そっか」 ギシッとベットが軋んで、彼が上体を起こした。真上から見下ろされる格好になった。 頤を掬い上げられた瞬間、唇に彼の唇が押しあてられた。 【んっ・・・!】 荒っぽいキスにびくりと肩が跳ねる。 【はる、さ・・・んっ‼】 怒りを露にして、ぶつけてくるような一方的な口付けに、目が涙で霞む。 怒られる覚悟はしていたつもりなのに。心が締め付けられるくらい切なくて、苦しいのはどうしてだろう?
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