守り守られて生きていく

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「相変わらず可愛げがないな、お前は」 「五月蝿い」 玄関先で心さんと裕貴さんが仲良く連れ立って出迎えてくれた。 心さんはいつものように仏頂面してて、目が合うなりいつものようにぷいっとそっぽを向かれた。 「たまにはちゃんと挨拶せんか」 お義父さんも呆れて苦笑いしていた。 「遥琉、未知や子供たちを身内の揉め事に巻き込んですまなかった」 裕貴さんが彼に深々と頭を下げた。 「てか、お前が昇龍会の跡目を大人しく継いでいれば、揉め事なんぞ起きなかったんじゃないか?」 「俺には跡目を継ぐだけの貫目がない。世間知らずのボンクラと揶揄されるだけだ」 裕貴さんの視線が、お義父さんの腕にしっかりと抱っこされている一太と遥香へと向けられた。 「本音を言うと、跡目より家庭を選んだお前をバカにしていた。どうせ、一年も経たないうちにこっちへ出戻ってくるって鷹を括っていた。今はお前が羨ましいよ」 目が合い一太がおじちゃん‼と裕貴さんに声を掛けた。 「だから、おじちゃんじゃなくて、裕お兄ちゃんだ。一太のパパと同い年なんだぞ」 「そうなの」 一太が目を丸くした。
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