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「お兄ちゃんヤダ!!止めて!!」
混乱する僕を見下ろすお兄ちゃんの冷たい目。
「ヤダという割には、未知のここ、ぬめぬめしてて、触れるとほら、蜜が指先にまとわりついてくる」
入口の縁をそろりと撫でられ、全身が凍り付いた。
「お願いだから触らないで!」
忘れたくても忌まわしいこの記憶だけは今も体に住みついていて。なかなか離れていってくれない。
卯月さんとーー大好きな彼と、一太と3人でこれからの人生を共に歩むって決めたんだもの。
その為にも僕がトラウマを克服しなきゃいけない。
上唇を噛み締め、シーツの端を握り締めた。
【大丈夫、卯月さんはお兄ちゃんとは違う】
呪文のように何度も繰り返し、自分を落ち着かせるため、深く深呼吸した。
「未知、大丈夫か?」
気遣ってくれる彼の不安そうな声が耳に届く。
【うん・・・ありがとう】
ごめんね卯月さん、不安にさせてしまって。
笑顔を浮かべて大きく頷いた。
【・・・んっ・・・】
小さな陰茎の下に隠れるように縮こまる女の子の出入り口の縁を指の腹で優しく、そしてもどかしいくらい慎重に撫で始める彼。
はじめて、じゃないのに。
まるで壊れ物を扱うように大事にしてくれる。
何気ない彼の優しさに触れて。
視界が涙色に滲んだ。
【っ・・・あぁ・・・】
再び茎にヌラヌラと彼の舌が絡まり付いてきて、今度はねっとりと舐め上げられた。
扱かれる度、体がぴくんぴくんと小刻みに痙攣して、一度は治まったはずの熱の塊が次から次に生まれ、下半身へと集まっていった。
身体が火傷するくらい熱い。
【ーーん、っ・・・】
その時、割れ目に何かがぐにゅりと挿ってきた。
長くて細いものーーそれが彼の指である事にすぐに気が付き、全身が朱色に染まった。
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