巡るたび

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 流浪の旅をしていたの。  そこで一人の赤ん坊を見た。  これが、あなたとの出逢いの始まり。  あなたはぎゃんぎゃん泣いて、うるさいことこの上なかったわ。  お祝い事だからと、そのご両親が嬉しそうに話し掛けてきたのを思い出す。  でも、もう次の旅の目的地は決めていたの。  こんな賑やかなところ、わたしが長くいられるわけないじゃない。
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