3劇 最怪

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「おぉ.......無理をするでないぞ そなたは祝言( 結婚) が控えた身 なにかあったらと思うと もう気が気ではないわ!」 「祝言?」 「なにぃ!それも忘れたのかぁ! 今度 織田家に嫁ぐんじゃろーが!」 「織田家」 『麗美知ってるか? 織田信長ってのはな小さいころ 大うつけ って呼ばれてたんだぜ信じられねぇだろ?』 『当たり前に言ってるけど その 大うつけ ってなに ?』 『ま、今で言うとこの 馬鹿者 とか 出来損ない みたいな意味さ いやーほんとすごいよなーそれも計算だったんだからよぉぉぉ!』 太田との会話を思い出した麗美は 倒れてしまう。 「濃おぉぉぉぉ!」 どれくらいの時が経ったのだろうか。ひと晩ふた晩どころの騒ぎではない。周りが騒がしい 客人が来たようだ。 「失礼する」 聞き覚えのある声に目を覚ます麗美 そこには見覚えのある格好をした 男が居た。 「突然倒れたと聞いて参った次第だ 具合はどうだ」 「あんた!」 「おわっ!」 「あんたのせいでこんな時代に!」 「ちょちょ!落ち着けぇ!」 「あぁぁぁ!」 「落ち着け!」 手を掴み 麗美を抑える男 「どうしたんじゃ!いったい!なんなんじゃよ」 「あんたのせいで.......私も進ちゃんも.......」 「進ちゃん?」 「太田進」 その瞬間男の目は見開き、口が半分開いてしまった 「麗美.......か」 「そうよ」 「俺だよ!おれが太田進だよ!」 「もうその手に....... 」 「ほんとだって! お前の誕生日は11月24日 好きな食べ物はあずきバー 誰にも知られたくない秘密はおれと付き合ってること!」 その瞬間涙が溢れて倒れこむ2人は生まれたばかりの赤子のように大きな声を上げて泣いてしまった。
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