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役所を出て南門に向かって少し歩いたところでナスカが気が付く。
「ちょっと待てユーヒ! 武器はどうしたんだ!?」
「武器はまだない」
手をひらひらさせて答えてみる。
「なんで武器を最初に買わないのよ! 一番大事なものでしょう?」
エレナに注意されてしまった。
「最初に何を買ったんだい?」
苦笑いで問うカイン。
「普段着とパンツかな」
「確かに大事だけど!」
ツッこまれた。
「お金はあるんだろう? なんで買わないの?」
「ミスリル製の武器買おうと思って金貯めてる」
「いくら貯めるの?」
「少なくとも3千万リラは用意したいな」
「高いな…… 何を買うつもりなんだ?」
「見た目の良いナックル」
などという会話をしながら南門を抜け、街道を進んで側道から山へと入る。
街道で一体もモンスターが出てこない事にナスカ達は首を傾げていた。
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