ランクアップ審査

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 今日の昼食は揚げ物を扱う店に入った。  串揚げみたいな店で、日本にいた時の感覚で食べると衝撃を受けた。  予想外の激辛料理。  全員が頭を押さえて「くあっ!」っと声を漏らしていた。 「ユーヒはヒーラーの魔力で攻撃魔法が使える事知ってたのか?」 「いや、魔力を単純に火のイメージじゃなく火薬に例えてみたら爆発したんだ」 「カヤク? なんだそれは」 「この世界には火薬もないのか。えーと、簡単に言うと火をつけると爆発する粉の事だ」 「ふむ。魔力が粉状だからそのイメージがうまく当てはまったんだろう」 「まぁ魔法がイメージ次第ならヒーラーでも魔法は使えるよな」 「そんなヒーラー今までいなかったんだがな」  頬杖をつきながら言うナスカは訝しげな表情だ。 「ナスカはあれから毎日クエストか?」 「そんなわけないだろう。二、三日おきに休みを取っている」 「ナスカは休みの日にこっそり役所に様子見に行ってたわよね」 「少しサーシャに用があっただけだ!」 「物陰からサーシャを見てたの?」 「んなっ!? まさかつけて来たのか!?」  少し顔が赤いナスカだった。  食事が終わったら次はゴレンに向かう。  普段は何をしているのか見たいとの事でナスカ達も着いてくる。  ゴレンに着いてベンチプレスを始める。  ナッシュに促されてナスカもダンベルを持ち上げる。 「魔法は使うなよ。筋力だけで持ち上げろ」  ナッシュの指摘に魔法を使わず持ち上げようとするが上がらない。  ある程度鍛えられているはずのナスカでも持ち上がらない程の重さのダンベル。  カインやエレナも試してみるが上がらない。  普段魔法の補助で重い物を持ち上げる事も可能だが、筋トレである為魔法は厳禁。  オレは爆破魔法と回復魔法しか使えない為、常に筋力のみでトレーニングを行っている。  その後一時間ほどトレーニングをして解散となった。
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