1231人が本棚に入れています
本棚に追加
少し待つと冒険者と思われる三人が部屋に入ってくる。
「ねぇ! 君は別の世界の人間ってほんとか?」
歳の頃はオレと同じくらいか。
彼女も日本人ではない顔つき。
赤茶色のショートヘア。目は澄んだ空のような青。
色白で、聞けば多くの人が美人と答えるであろう綺麗な容姿の女性だ。
身長は165センチほどはありそうだ。
弱々しい感じはなく、細身だがしっかりと引き締まった体つきをしている。
腰に短剣を二本下げ、胸当てや手甲など軽装備ながら冒険者然としている。
「ま、まずは助けてくれてありがとうございます。鈴谷勇飛です。あ、勇飛が名前です。どうやらこの世界の住人ではないようです」
顔を引攣らせながら答える。
「ふーん。ユーヒね。私はナスカ。その堅苦しい話し方じゃなくていいよ」
「わかった。オレここの事が何もわからないんだ。いろいろと教えてもらいたいんだけどいいかな?」
医務室で話し込むわけにもいかず、エルリーにお礼を言って場所を移動する。
ナスカ達に連れられて向かったのは近くにあった酒場。
四つ飲み物を注文してオレにも一つのコップが手渡される。
「ナスカ。私達も紹介させてよ!」
「え、なんで私の許可が必要なんだ?」
「じゃあ僕からするね。僕はカイン。冒険者で武器は弓矢を使っているよ。よろしくねユーヒ」
カインという男性。
こちらもナスカと年齢は同じくらいに見える。
アッシュブラウンのような髪色を少し目にかかる程度に伸ばし、グレーの目はおっとりとした優しそうな形をしている。
身長はナスカより少し高い170センチほど。
少し華奢に見えるが、冒険者というだけあって引き締まっているようだ。
濃いグリーンのローブを着て背には弓と矢を背負っている。
腰にも一本の短剣が装備されるようだ。
最初のコメントを投稿しよう!