ヒーラーの有用性

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 魔石を回収して一時間程でエレナは目が覚めた。  ぼーっとしてるようなので少し魔力を流してやる。  オレが普段使ってる集中力の上がる魔法だ。これは何となくできるようになった魔法だが、ん? あれ? 全部何となくできるようになってる。  まぁいい。  オレが天才的なだけだろう。  そういう事にしたい。 「私、キラービーに刺されて…… ここは外って事は勇飛が回復してくれたの?」 「まぁな、元気になって良かった」   魔法とはいえ人体実験か…… 「ありがとう勇飛」  嬉しそうにお礼を言うエレナと複雑な気持ちのオレ。  エレナはもう大丈夫というのでここで弁当を食べた。  干し肉と野菜を挟んだパン。  甘辛いタレもあってなかなか美味い。  今日の狩りはどうだったのか聞くと、やはり普通ではないらしい。  数が多過ぎるのが異常なだけでなく、時間も早すぎるんだとか。  そんなモンスターに囲まれてチマチマ倒してられないだろと言うと呆れられた。  役所に戻って報告。 「もう終わったんですか!? さすがエレナさんですね! 勇飛さんも異常なほど強いですから心配してませんでしたよ! …… それよりこんなに居たんですか!?」  サーシャは笑顔で迎えてくれた。  いつもは呆れ顔するのになんて奴だ。  魔石の数にも驚いているがそれはいつもの事。 「それの八割は勇飛が倒したんだ」  ナスカが報告をするといつもの顔がオレに向けられた。
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