祝勝会

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祝勝会

 ヴォッヂさんと殴り合った後に飯を食いに行った。  昨日と同じ店、同じメニューをオレは食ったんだけどすっげー美味かった。  店員の対応もなんか違うし、昨日のオレはどんな顔してたんだ…… ちょっと恥ずかしい。  その後は魔法医院行って昨日目を覚ました奴らのとこに顔出したんだけど、今朝退院してデンゼルに帰ったらしい。  傷は回復してるしあとは精神面だけだろうって担当医師は言ってた。  オレ達は明日デンゼルに帰る予定だし、役所にも一回挨拶しておこうと向かった。 「おっす! ミッキー数日振りだな!」 「勇…… 飛…… 様!?」 「「「勇飛様!!」」」  うおっ、なんだこいつら!?  フレデリカは様付けで呼んでたからわかるけどミッシェル達までオレを様付けで呼びやがる。  ちょっと怖えよ。 「なんでお前ら全員でオレを様付けするんだ!?」 「私達所長にお願いして記録の魔石を見せてもらったんです。月華と仲が良いならって事で私達だけ!」 「最重要記録扱いだからってすぐ王宮に返却されたんだけどな。王宮の使者が複数来たから記録の魔石かもって所長に頼み込んだんだ」 「私達も見たかったな」  見たかったと言うナスカと頷くカイン、エレナ。  オレはちょっと見たくないかも…… 無様に這いつくばったりしたしな。 「もう震え上がったわよ! あんな化け物を相手に一人で挑む勇飛様! 凄くかっこよかったもの!」  あの時は必死だったからな…… 「最高にかっこよかったな! 敵の傷をひたすら抉り続けるあの勇ましさ! 感動したぞ!」  なんかそれだけ聞くと卑怯じゃね!? 「私は涙が止まらなかった。化け物を倒した後に、体を引き摺りながらも他の冒険者を救おうとしてた。魔力が尽きてなおも回復しようとする姿…… 私は勇飛様を尊敬します!」  あの…… それは覚えてないんだよね…… 「私も涙が止まりませんでした。一度倒れた後、嘔吐しながら血と涙を流して立ち上がった勇飛様…… 必死なお姿にもう涙が……」 「あの、もうやめてくんない!? 確かにゲロったけど! 確かに血もダラダラだったけど! オレ泣いてた!?」 「「「「はい(ああ)⦅うん⦆」」」」  ぐほっ!!  超恥ずかしいんですけど!! 「是非とも見たいね!」 「本人達だし王宮に申し出れば見せてもらえるはずよ」  全然見なくていいんだけど……  その後もミッキーメンバーとダラダラと話をしてから、明日デンゼルに向かう事を受付に告げて宿に戻った。
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