18891人が本棚に入れています
本棚に追加
/736ページ
「このリングね、マジで大事なものだから俺ら三人しか触れないの。ごめんね、隆二さんが出て来れれば良かったんだけど、同伴が立て込んでて」
同伴が……立て込んでる??
『同伴て、一日一回じゃないの?』
「普通はね。まぁ隆二さんや久砂さんは稼ぎ頭だから平均10回、俺は気が向いた時に適当に」
『じゅ……10回?!え、そんなにご飯食べるの?』
「あはは、違う違う。久砂さんは限られた方とだけ行くけど、隆二さんは店外で絶対会わないの。だから、入口から専用部屋まで何往復かしてんの」
『うわ~…すごい世界ね。女性たちはそれでいいんだ』
「そ、茉莉花さんも見たと思うけど、客たちがひしめく店内で独り占めできる時間だし、羨望の眼差しをもらえるんだから」
『私には分からないけど…。ちなみに、同伴料金ていくらなの?』
「特別に教えてあげる。1回ね、100だよ」
『100って……100万…?!え、あの数十メートルで?!時間にしたら1、2分?!』
「そっ」
食事に行って、デートを楽しんでってそれなら分かる。いや、やっぱり考えられない。金額設定がおかしすぎる。
完全に悪徳ホストじゃない。
ほら、そんな世界にいる男たちなの。
近寄ったら危ない。
最初のコメントを投稿しよう!