茶番

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「このリングね、マジで大事なものだから俺ら三人しか触れないの。ごめんね、隆二さんが出て来れれば良かったんだけど、同伴が立て込んでて」 同伴が……立て込んでる?? 『同伴て、一日一回じゃないの?』 「普通はね。まぁ隆二さんや久砂さんは稼ぎ頭だから平均10回、俺は気が向いた時に適当に」 『じゅ……10回?!え、そんなにご飯食べるの?』 「あはは、違う違う。久砂さんは限られた方とだけ行くけど、隆二さんは店外で絶対会わないの。だから、入口から専用部屋まで何往復かしてんの」 『うわ~…すごい世界ね。女性たちはそれでいいんだ』 「そ、茉莉花さんも見たと思うけど、客たちがひしめく店内で独り占めできる時間だし、羨望の眼差しをもらえるんだから」 『私には分からないけど…。ちなみに、同伴料金ていくらなの?』 「特別に教えてあげる。1回ね、100だよ」 『100って……100万…?!え、あの数十メートルで?!時間にしたら1、2分?!』 「そっ」 食事に行って、デートを楽しんでってそれなら分かる。いや、やっぱり考えられない。金額設定がおかしすぎる。 完全に悪徳ホストじゃない。 ほら、そんな世界にいる男たちなの。 近寄ったら危ない。
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