森の中の男の子

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「おい、あっちにいるぞ!」 「先輩、俺が行きまっス」  ザッザッ、と、今度こそ間違いなく、足音がオレの方に向かってる。  そのあとの事は、あんまよく覚えてねえな。  ただ、心の芯から震え上がったんだ。いや、たとえでもなく本当に。    そして、今、オレ、生きてる……?  生きてるの!?  よっしゃあ!逃げ切ったぜ!  はは、こんなにも嬉しいだなんて。  ちょっとオレ、バカになっちまったかもな。  いや、今はバカでも何でもいい。   ホント、感謝だ。
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