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しかし、あなたに両親がいないことは事実でした。
中学二年生の春になると、あなたは姿を消しました。
「カグヤねー、転校しちゃった」
と富佐子先輩が教えてくれました。
あなたは施設で育ち、裕福な家庭に引き取られてあの学校に入学したそうですね。
しかし、あなたを引き取った『おじいさま』と『おばあさま』が病に倒れて生活が逼迫し、公立の中学に転校したということでした。
それ以後、どのような人生を送ったのか詳細は知りません。
富佐子先輩はやがて別の人と登校するようになり、
私はしだいに彼女と疎遠になりました。
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