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病室の窓から月を眺め、白い光の面にあなたを探しました。
そうすると優しい気持ちになれました。
あなたはきっと、人知を超えた方法で、月にいる想い人との子を身籠ったんですね?
だから月に還ったんですね?
それなら、私は恨みません。
あなたへの恋を思い出にして、大切に胸にしまっておきます。
どうか、どうかお幸せに。
そう願いました。
一方で、妊娠報道をされてしまった「神楽耶なよ」への未練は断ち切れませんでした。
入籍したのだろうか。
相手の男はどんな人だろう。
私は車椅子生活を余儀なくされているのに、
あなたはファンをほったらかして、世間一般のありふれた幸せを選ぶのね。
私もあのまま婚活を続けていれば良かった。
たった一人破談になったからといって、また別の人がいたかもしれない。
よりによって、あなたを愛さなくたって……。
毎晩のように枕を濡らしました。
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