十五年を経て

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あの公共機関で、まわりの乗客はあなたに気付きませんでした。 案外そういうものかもしれません。 ファンや記者でなければ、あなたの存在は遠い世界の他人事なのでしょう。 それに比べて、私は必死であなたを想い続けました。 一方的だったとしても、狂信者だったとしても、 私はあなたに関わり続けました。 一定の距離を置かれていたとしても、あなたは遠い世界なんかじゃなかったんです。 ずっと、そばにいてくれる存在でした。
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