殺しアイランド──殺人犯１２人集めてみた

30 卵の割り方

30.

　漆たちとタマゴを殺すことで協力することになった俺たち。

　その後は、今まで通りに再び２つのチームに分かれた。
　だがそれは前のように対立して分裂したわけではなく、戦略的にあえてだ。

　１０人が一箇所に集まって話し合いをしていれば、当然タマゴに警戒される。
　そういうリスクを下げるためにも、島の探索組と作戦会議組に分かれた。
　念のために１０人が二手に分かれるようなちょっとした芝(・)居(・)もあえて行った。

　探索組はアスカ、ウラハ、ギヨウ、サイセ、シドウの５人。
　探索と言ってもは半分は建前で本音はタマゴを殺すために必要なもの、役に立ちそうなものを探すことだ。もちろん島から脱出する手がかりが見つかれば最高だ。

　もう１つの作戦会議組はタマゴをどうやって殺すかを話し合う。
　メンバーは漆、キケツ、ギンター、チカイ。そして俺の５人。

　今はタマゴの殺し方(割り方)について話し合っている。割り方というのは隠語だ。
　また、ずっと同じ場所にいては怪しまれるというギンターからの提案で、砂浜や森などを移動しながら小声で会議を行っている。