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もうそろそろ陽が暮れて夕食の時間になるが、今のところ誰もが賛成するような案は出ていない
漆「青鬼に変装して、青鬼たちと一緒に船に乗り込むのは?」
チカイ「それってあの鬼の被り物を用意する必要がありませんか?」
漆「殺せば良いんだよ」
キケツ「鬼を殺すのはルール上OKだけど、その時点でターゲットに計画がバレそうだよ?」
「殺す前にまず、どうやってあいつに近づくかすら難しいな」
漆「今私が言った方法なら簡単だよ」
ギンター「そもそも思ったんだが、あのタマゴという人間は実在するのか?」
チカイ「確かに今までモニターの映像でしか見たことがありません」
「──それだ! それだよ!」
漆「声がでけえよ!」
「……あいつに言うんだ。お前は本当に存在するのかって」
ギンター「それで奴を誘い出すわけか」
我ながら名案だと思った。
あいつを挑発して、なんとかその本体を俺たちの島に登場させる。
そして出てきたところを俺たち10人で、捕まえれば良い。
漆「別にあいつは煽られたからって出てくるやつじゃないでしょ?」
キケツ「いや、そうとも限らないよ。相手は小学生だし、可能性はありそうじゃないかい?」
漆はキケツを横目で睨むと、何か言いたそうなその口を閉じた。
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