30 卵の割り方

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 もうそろそろ陽が暮れて夕食の時間になるが、今のところ誰もが賛成するような案は出ていない    漆「青鬼に変装して、青鬼たちと一緒に船に乗り込むのは?」  チカイ「それってあの鬼の被り物を用意する必要がありませんか?」  漆「殺せば良いんだよ」  キケツ「鬼を殺すのはルール上OKだけど、その時点でターゲットに計画がバレそうだよ?」  「殺す前にまず、どうやってあいつに近づくかすら難しいな」  漆「今私が言った方法なら簡単だよ」  ギンター「そもそも思ったんだが、あのタマゴという人間は実在するのか?」  チカイ「確かに今までモニターの映像でしか見たことがありません」  「──それだ! それだよ!」  漆「声がでけえよ!」  「……あいつに言うんだ。お前は本当に存在するのかって」  ギンター「それで奴を誘い出すわけか」  我ながら名案だと思った。  あいつを挑発して、なんとかその本体を俺たちの島に登場させる。  そして出てきたところを俺たち10人で、捕まえれば良い。  漆「別にあいつは煽られたからって出てくるやつじゃないでしょ?」  キケツ「いや、そうとも限らないよ。相手は小学生だし、可能性はありそうじゃないかい?」  漆はキケツを横目で睨むと、何か言いたそうなその口を閉じた。     
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