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なぜなら服装などの見た目から、彼らがこの緑豊かな島の人間ではなく、都会にいる人間だと察したからだ。
スーツや学校の制服。俺と同じように、友達と遊ぶ時のような服装のやつもいる。
1人だけ外国人がいた。彼も楽そうな服装だが、この南国の島の人間である可能性が一番高いのはその外国人だろう。
彼は白人だが、どこの国の人間かは分からない。
なんにせよ、彼らに声をかけないわけにはいかない。
「すいません!もしかしてこの島の人……だったりしますか?」
尋ねられた集団は俺を見た途端にため息をつき、全員が外れクジでも引いたかのような顔をした
どうやら俺は彼らがここで待っていたような人間ではないらしい。
なんだよ悪かったな!話しかけたのが俺みたいなやつで。
確かに俺はイケメンとかじゃないけど、男のやつまでなんで落ち込んでいるんだよ。
集団のほとんどの人間が外れくじの俺から目をそらした中、質問に答えてくれたのは俺と同い年の大学生くらいの背の高い、爽やかな見た目の彼だった。
爽やか野郎「それを聞くってことはオメーも、この島の人間じゃないってことか。なんだよ。帰れねーじゃん」
「お、おう。そうだよ。俺はこの島の人間じゃない」
初対面の人間にオメーって……口調も大学生にしては幼いな。
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