1 殺人犯12人集めてみた

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 ポケットから恐る恐るそれを取り出してみると、それはみんなが手に持っている黄色い紙だった  間違いなく例のメモ用紙。改めて背筋が凍る。  一体誰がいつ、俺のポケットにこれを入れたんだ。  そう思いながらメモ用紙を睨んでいると、スーツの女はそのメモ用紙に書かれている一文を読み始めた。  スーツの女性「12人が揃うまで浜辺で待機せよ」    実際には〝12人が集まるまで海の近くで待ってて?〟と、書かれていたが彼女はそう読んだ。  文字は手書きではなく印字。そのためどんな人間が書いたかは分からない。  けれど、この文章から何才くらいの人間が書いたかは推測できる。  小学生か中学生。もしかすると大学生だが。  眼鏡のおじさん「何かが起こりそうな内容ですけど、誰かが来るんでしょうか」    赤い髪の女「さあね。救助隊が来てくれたら良いんだけど」  清楚そうな彼女「ならSOSって浜辺に書いた方が良いんじゃないんですか?」  ノッポの男性「別に我々は遭難したわけじゃないからね?」    清楚そうな彼女「確かにそうですけど……」  爽やか野郎「お? そういやオメーが来たからこれで12人揃ったのか! 何か起こるぜ!」  (こいつは今それに気がついたのかよ)    皆が頭を使う中、先ほどの爽やかな彼だけが嬉しそうにしている。     
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