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ポケットから恐る恐るそれを取り出してみると、それはみんなが手に持っている黄色い紙だった
間違いなく例のメモ用紙。改めて背筋が凍る。
一体誰がいつ、俺のポケットにこれを入れたんだ。
そう思いながらメモ用紙を睨んでいると、スーツの女はそのメモ用紙に書かれている一文を読み始めた。
スーツの女性「12人が揃うまで浜辺で待機せよ」
実際には〝12人が集まるまで海の近くで待ってて?〟と、書かれていたが彼女はそう読んだ。
文字は手書きではなく印字。そのためどんな人間が書いたかは分からない。
けれど、この文章から何才くらいの人間が書いたかは推測できる。
小学生か中学生。もしかすると大学生だが。
眼鏡のおじさん「何かが起こりそうな内容ですけど、誰かが来るんでしょうか」
赤い髪の女「さあね。救助隊が来てくれたら良いんだけど」
清楚そうな彼女「ならSOSって浜辺に書いた方が良いんじゃないんですか?」
ノッポの男性「別に我々は遭難したわけじゃないからね?」
清楚そうな彼女「確かにそうですけど……」
爽やか野郎「お? そういやオメーが来たからこれで12人揃ったのか! 何か起こるぜ!」
(こいつは今それに気がついたのかよ)
皆が頭を使う中、先ほどの爽やかな彼だけが嬉しそうにしている。
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