第2章 魔界

4/22
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「……魔界、だな。」 「へぇ、本当に全員でこれちゃったね」 辺り一面、赤黒い荒野のような世界。 そんな中に廃国と化した国がいくつか目に入る。 周りの景色が一瞬変わり、驚く一同。…に、 「ふっふっふー…どうだ!!これが(あたし)の魔法だ!いやーもうこれは天才!大天才!超大天才!!あらゆる魔法式と魔力の注ぎ方まで徹底して研究し………」 興奮して暑く語ろうとするルナ。 「あー、めんどくせぇのはいいから」 「ぢょーー!トト兄ぃーー!」 そんなルナの話を遮ったトートは、軽くポコスカとるなに殴られている。…地味に痛いようだ… 「……そういえば、シュルトとクレーベルは来るのは初めてだったよね」 思い出したように、クラヴィスはシュルトとクレーべルに話を振る。 「はい!どんな所か少しワクワクしています!」 「……そんな楽しいとこでもないと思うんだけど」 「シュルトお兄様?」 「…なんでもないよ〜ただ、殺風景だな〜って思っただけ」 小さすぎるシュルトの声は誰にも届かず、景色の感想を言って、また辺りを見渡した。 「ふふ……やはり、記憶が目覚め始めているようで…」 そんなシュルトを見て、殺意を向けられていた彼は懲りずにまた詮索を始めた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!