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「……魔界、だな。」
「へぇ、本当に全員でこれちゃったね」
辺り一面、赤黒い荒野のような世界。
そんな中に廃国と化した国がいくつか目に入る。
周りの景色が一瞬変わり、驚く一同。…に、
「ふっふっふー…どうだ!!これが私の魔法だ!いやーもうこれは天才!大天才!超大天才!!あらゆる魔法式と魔力の注ぎ方まで徹底して研究し………」
興奮して暑く語ろうとするルナ。
「あー、めんどくせぇのはいいから」
「ぢょーー!トト兄ぃーー!」
そんなルナの話を遮ったトートは、軽くポコスカとるなに殴られている。…地味に痛いようだ…
「……そういえば、シュルトとクレーベルは来るのは初めてだったよね」
思い出したように、クラヴィスはシュルトとクレーべルに話を振る。
「はい!どんな所か少しワクワクしています!」
「……そんな楽しいとこでもないと思うんだけど」
「シュルトお兄様?」
「…なんでもないよ〜ただ、殺風景だな〜って思っただけ」
小さすぎるシュルトの声は誰にも届かず、景色の感想を言って、また辺りを見渡した。
「ふふ……やはり、記憶が目覚め始めているようで…」
そんなシュルトを見て、殺意を向けられていた彼は懲りずにまた詮索を始めた。
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