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「アッハハハ!アハハハハハ!!!!最っ高だよ!!久々の感覚…!肉を裂く音に感触、飛び散る血と悲鳴!コレに勝るものはないね兄ちゃん!!」
「あははっ、そうだねトラオム。でも本目的はこの魔界を守る7つの罪だ。体力は温存しておいてね。」
「あーっ、そっかー。わかった。
じゃあもう一人一人殺すのはやめよう。この国ごと吹き飛ばす。
__________解放」
言葉を唱えると、トラオムの腕は変形し、大きくなっていった。
色も変わり赤黒く、何かの文字か、模様も描かれている。そんな、大きな爪も持った、正に怪物の腕。
「……さて、これだけ濃くて膨大な魔力、一瞬で君達の民草が吹き飛ぶよ。」
その様子を見ていたクラヴィスは何も無い空中に声をかける。
挑発、または脅しだ。
「バレてるじゃないですかベートさん!」
「……」
クラヴィスの声に反応して、2人の男が現れた。
1人は少年。細すぎる体に重りの付いた足枷、手枷が呪いのように彼の体を引き摺っている。
もう1人、ベートと呼ばれた男は深くフードを被り、白いペストマスクで顔を隠していて、喋る様子はない。
「…………兄ちゃん」
「…あぁ。……君達は、大罪の2人だね?憤怒に、暴食。」
「ハイ!その通りです!僕がセプテム・ペッカータ・モルターリアが一罪、暴食、グラトニー。ヴァヴとお呼びください!」
「……………」
「あっ、こちらの方は憤怒、ベートさんです!」
少年の方が二人分紹介をしてくれた。
ヴァヴが自己紹介をしても、ベートの方は一切微動だにせず、声も発さず、本当に生きているか疑わしいぐらい静かだった。
「あはは、御丁寧に挨拶をどうも。僕はクラヴィス、こっちは弟のトラオム。……ではグラトニー、ラース、殺し会おうじゃないか。」
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