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「まったく〜それで本気なの?」
「……っ…貴様…」
「…………本当に弱くなったもんだ。昔は今の面影も無いくらい強かったってのにねぇ?…プライドよりも強かったんじゃない?あの時のキミは」
シュルトは煽った。彼女に、自分と主の愚かさを口にさせたくて。
「…お前、自分がなにか忘れたのか?お前は怠惰を貪る大罪だ。"兄上"は育てかたを間違えたな。」
「っ…!陛下を侮辱するな……!」
「……そういうところだよ。君は"怠けることを怠った"。だから弱くなったのさ。」
ボロボロになって倒れている彼女の頭を踏む。
「さて…お前も大好きな元皇帝陛下と同じにしてやるよ。良かったな~?名誉のある死だ。
…あれ、大罪も死にはしないんだっけ。ま、500年は出てこれないか。
バイバ~イ、自分を忘れたお馬鹿さん」
シュルトは指先に魔力を送る。
彼の兄を殺した、重力の魔法の準備が完了すると、ダレットに向けてなんの躊躇も無く放った。
__________しかし
「…………は、はは…あははは…なんだよこれ…」
魔法を放つ前に、彼の手は切り落とされた。
彼の弟によって。
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