愛するもの

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「私の尊敬してる先輩が言ってたよ」 「【相手が浮気してるって思うのは、実は自分が浮気したいから】って」 「テツくんこそ、浮気してないよね?」 「私も言わないけど心配してるんだよ…」 その言葉を聞いてモニター室には爆笑が訪れた。 「なに言ってんだこのアマ!」 「最高!」 「最高!!」 「最高だ!!!」 「まさに俺さまの大好物の臭いがプンプンしやがる!!」 「さすがはメインディッシュだ」 「楽しませてくれるねぇ」 テツヤが満面の笑みで問う 「エリ」 「わかった」 「最後のチャンスだ」 「浮気してないんだな」 「神に誓って」 エリはその笑みを最大限の笑みで返す。 「誓うよ」 「いくらでも誓っ…」 そう言いかけ突然、いままで表情の曇らなかったエリのナイフがカタカタと震え始めた。 それもそうだろう… エリの前に突き付けられたのは 本物の【銃】なのだ。 テツヤが今までで一番のドヤ顔を見せた。 「これ、なんだかわかる?」 「ワルサーP38」 「しかもサイレンサーつき」 「俺さ【ルパン三世】が好きでさ」 「不二子ちゃんみたいなお前が大好き【だった】」 「カリオストロの城、一緒にみたよね」 「楽しかったな…」 「あの頃…」 今までの二人の時間を回想するようにテツヤは呟いた。     
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