第壱話 おごれる人

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「尻尾はオロチ」 「鵺じゃん! 鵺以外のなにものでもないじゃん!」  陽子様が目を見開いてこっちを振り返る。 「だから何度もそう言ってるじゃない」  バックミラー越しの視線を避け、しどろもどろになりながら答える。 「僕らはこの時代の人たちにとって(ぬえ)なんだから、歴史を変えないためにも、鵺として退治されなきゃいけないんだよっ!」
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