第2話 グリーン村

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また会ったな。俺のこと覚えてるか? そう、かっぱ。イェイ、グリーンだよ。 俺は川の近くの、のどかな集落で暮らしている。 ほぼほぼ緑色の村なので、通称グリーンヴィレッジ。 ここの村民たちは、俺の仕事を手伝ってくれてるんだ。 え、何の仕事をしているかだって? 何だよ、今更だな。 地球防衛軍とある秘密基地所属、戦隊ヒーローさっ! え、村民にそれを手伝わせてるのかって? あったりめーだろ、まさか君、地球の平和をたった5人で守ってるとか 本気で思ってたわけ?  いやー、ムリムリ。そこらの小学校ひとつだって守れやしねーぜ。 さーて、回覧板をお隣に回さなくっちゃ。 やだな、カイランバン、知らない? いやいや、そうじゃねーよ。 ひとさしゆびで空に向かってくるくるって、ピザじゃあるめーし。 「おめでとうございます!」って新年に傘の上でくるくる回すって、それもちゃう! 地域の連絡プリントをさ、こうパチンとはさんで、隣近所で順番に読んでくの。 今時ネットで一括送信だよって? まだまだ普及率低いんだよ、パソコンは。 スマホのライン? いやいや、難しいよ。 あ、でもラインは色がいいな、グリーンだから! グッジョブ!
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