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「にゃあ」
顔を舐められ、ヒゲがくすぐったくて気がついた。
「はあっ!ここは?!」
ガバッ!と飛び起きると、子猫が顔から滑り落ちた。
「ああっ!ごめん!」
わたわたと子猫を拾う。
なにをしてるんだわたしは。
―――…うん?…ベッド??
巨大なふかふかベッドで布団を掛けられて寝ていたらしい。
服はそのままだ。
「おはようございます」
ガチャリとドアが開く。
あのお兄さんだ。
屈んで子猫を拾い上げる。
「えっ?なんで?!」
「すいません。俺、電話しといて留守にしてて。玄関先でお休みだったので勝手に部屋に運んじゃいました」
あっ!!となる。
思い出して耳まで赤くなる。両手で顔を覆う。
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