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とにかくベッドに運ばないとと、引き摺ってみる。
「う~ん…お、重い…」
すぐ手の届く場所にベッドがあるのに、意識のない力の抜けた巨体はやたら重い。
少しずつ、少しずつ。
引き摺ってようやく寝かせることができた。
「氷枕かアイスノン、タオルに洗面器?」
枕元に置かれたビニール袋に薬はあった。
なにがどこにあるのか。
あちこち家捜しして、とりあえず冷やすものは見つかった。
「…ふう」
改めて部屋を見渡す。
隣はリビングだろうか。
きれいに片付いた部屋だ。
というか無駄なものが一切ない。
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