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「そぉだ、みんなにも知らせてあげよう」
ピリカは近くの海辺の村まで飛んでいきました。
「お~い、みんな~、浜辺にクジラがうちあがっているよ~、食べきれないほどのお肉があるよ~」
それを聞いた村の人たちは大喜びで浜辺に駆けていきました。
浜辺の動物たちも人間の後に付いていきました。
ピリカは思いました。
「そぉだ、川辺の村の人たちにも教えてあげよう」
ピリカは大きな川を遡り、すこし離れている川辺の村の人たちにも、浜辺にクジラが打ちあがっていることを教えてあげました。
川辺の村の人たちは大喜びで丸木舟で川を下りはじめました。
ピリカは思いました。
「きっと、山奥の村の人たちもお腹が空いているだろうなぁ」
ピリカはとてもお腹が空いていましたが、遠くの山奥の村まで飛んでいくことにしました。
北の島の内陸は、アカマツ、エゾ松、ブナの原生林が広大な海のように広がっています。
ピリカは果てしなく広がる原生林の上を必死に飛び続けました。
山奥の村の人たちはピリカを見てビックリして尋ねました。
「おや、いつも浜辺に住んでいるピリカじゃないか、どうしてこんな山奥まで飛んできたのかね?」
ピリカは答えました。
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