孫父子

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孫堅は随分と拍子抜けしていたが、その後、劉表は袁術と組んでいた孫堅に対抗して、大勢力を誇る袁紹と同盟を組んでこれに対抗した。 「ご安心ください孫堅様。それでも臆病な劉表は自ら打って出ることはないでしょう」 そう言ったのは孫堅の将、程普(ていふ)(あざな)徳謀(とくぼう)であった。 程普は更にこう述べた。 「気になるのは桂陽(けいよう)を中心に勢力を築いている劉ヨウでしょう。これらはまだ放浪の末に拠点を得たような状況でありますので、先にこれらを叩いて桂陽を得た方がよいと存じます」 「劉ヨウが桂陽か……」 孫堅は頷いた後、答えた。 「ならば、ここは息子の孫策(むすこ)に向かわせようと思う」 「え? ご子息をですか」 なんと、孫堅が指名したのは、孫堅の長男にあたる、孫策(そんさく)(あざな)伯符(はくふ)であった。 程普は目を丸くして、 「し、しかし孫策様はまだ若く、実戦経験も乏しい。向こうは少数であれど、猛将の太史慈(たいしじ)等を揃えており、危険ですぞ」 と言った。 「であればこそだ」
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