四分の一組

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「何かこのクラス変わっているね、」 休み時間、光太が不安げに話しかけて来た。 小学四年生にしてはまぁまぁの観察眼と危機察知能力をお持ちだ。 「そう、お分かりの通りこのクラスは学級崩壊してしまっている。そこまで見抜くとは流石だな転校生君」 「えっ!?そうなの!? 僕別にそこまでは見抜いていなかったけど」 音小野光太は大袈裟に驚く。 「今このクラスは勉強したい 優等生、勉強したくない授業妨害する不良生徒とどちらがわでもない浮遊層とどちらでもある蝙蝠派との四大勢力に別れている。 初見でこれらを見抜くとはやはり君は何か特殊な力をもつ男の子なのか」 「えっ?? 全然知らないし、君が勝手に納得してるだけだよ!?」 それから、 やる気を無くした担任の やってもやらなくてもどちらでも良いような覇気の無い授業が始まり、 四十五分の授業に十分休憩を挟み次の授業。 それを四セット繰り返す。 現代では科目によって担当教師が交代するのが一般的だが 何故か本校は担任が全ての授業を受け持つので、 これには生徒も教師も辟易した。
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