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さあ、言ってやったぞ。くそ、このアホマルカめ、キョトンとした顔してやがる。腹立つなあ。
「へえ、アヤ一族ってのは一大勢力なのか。俺はアヤ・マルカを名乗ってるけど、そもそもシャザイストになったばっかりでさ。シャザイストのことをあんまり知らないんだよ。スマ・ネイは頭良さそうじゃん。色々教えてくれよ」
この野郎、誉めたって嬉しくないんだからな。
「まったくしょうがない野郎だな、君は。仕方ない、この知的な僕が教えてあげよう。そもそも君は、この教室の後ろの壁にある絵画の意味を分かっているのか?」
僕は教室の後ろの壁に飾られていた絵画を指差した。シャザイストにとっては常識とも言える聖母が赤ん坊を抱えている神々しい絵だ。
「知らん。優しそうなお母さんが可愛い赤ん坊を抱っこしてる絵にしか見えない」
「マルカ、君は本当に無知だな。赤ん坊を抱いているのは、聖母アヤ・マリアだ!そして、抱かれている赤ん坊はマリアの子であるイエス・ユルスト!」
「うわ、ネーミングすごいな、なんか」
「シャザイストはアヤ・マリアから始まったと言われているんだ!マリアは息子であるユルストにこう言った『息子よ、こんな汚れた世界に生んですまない』。イエス・ユルストはこう答えた『イエス!許すと!』。この大いなる許しの力がマリアの謝罪の力を高め、マリアは世界初のシャザイストになったんだ。シャザイストにとっては常識だぞ」
「うわ、嘘くせー。何、シャザイストってそんな設定あんの?」
「設定とか、何を言ってるんだ君は!マルカ、君は本当にバカ野郎だな。アヤ・マリアが謝罪力を高めて謝罪技にしたんだぞ。言わばシャザイストの元祖だ。マリアは謝罪技数々の悪魔を倒したと言われている。アヤ一族はそんなアヤ・マリアの子孫だと言われているんだ。君の一族は本来はすごいんだぞ。まあ最近は君のようなバカなアヤ一族も出てきたが」
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