第2章 ラント

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「……で、どうするってんだ。あと俺はいつまで踏まれてんだ」 そろそろ限界を感じてきたロルフは不満げな声を出した。 「あ、わりぃ、随分うるせぇ床だと思った。」 「なんだようるさい床って!気付いてんじゃん!イーリスちゃんも言ってたのに!!」 「ほんとにうるせぇ。黙って床になっとけ」 「酷いかよ!!」 「イーリス、俺に捕まってろ。離れんなよ。」 「無視?!」 「うん!これでいい?」 「ん、いい子だ。」 カツン…とクルトの靴が鳴る。 「…寝てたか、悪い。ちょっと力借りる。」 クルトが誰かにそう伝えると、イーリスの目の前を小さな光が横切る。 と、同時に… 「……え?」 見たことあるような、ないような、一面砂の砂漠に三人は居た。
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