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「……っ……い、生きてる…?」
1番初めに、取り仕切っていた男が目を覚ました。
「あ、起きたよクルト」
イーリスは男が目を覚ましたのを見て、クルトに報告する。クルトは振り向いて、剣を抜きながら
「っし、さて、お前ら全員、殺してやろうが適当なことでっち上げて憲兵に突き出してやってもいいんだが…」
脅す。
「?!…わ、わかった!なんでもする!そこにいる子供にも手は出さない!」
男は身の危険を感じたのか、意外と呆気なく身を引いた。
「あとここで見たもんは全部忘れろ。」
「わ、わかった…」
「まだある。王都について、何か知ってることはあるか」
「王都だ?」
「ああ、なんでもいい。変わったこととかなんとか」
「……王都…王都……あ、そう言えば…」
「?」
「国王の命令で人間を探してるらしくてな。それも、見つけたらかなりの報酬をくれるって話だ。うさんくせぇだろ?
極めつけはその人間がドラゴンを従わせられるって話でよぉ、怪しい匂いがぷんぷんする……いや、ちょっと待て、嬢ちゃんもしかして…」
「……おい」
「は、話さねぇよ!話をしたところでどうせ銀貨1枚がいいとこさ。」
「………どうして、王様はドラゴンを従わせる力が欲しいの?」
「そのうちお隣の国と戦争が始まるっていう噂もたってる。戦争でドラゴンを上手く使って勝とうとしてるってことだろうよ」
「………ドラゴンが…人の戦争に……そんなの可哀想…」
「アイツらが考えそうな事だな。奴隷の次は戦争の道具か………ちっ…」
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