402人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
マジで理解できん
「あのチンピ、、」
「ゴッ!」
返答した直後に、再び顔面を打ちつけられる。
「だけんさ、喋んなて」
何がしたいんだマジ。
更に車は走る。
何分経っただろうか?
何時間?
時間、方向の感覚もない。
車がどこかに止まる。
それと同時に「おろせ」
そう喋ると先程まで独り言を言っていた男は車を降りた。
俺も乱暴に車から引きづり下ろされる。
血が乾いてパリパリになった顔面に緊張が走る。
立たされてから、歩くように指示され、視界ゼロの状態で歩く。
地面が土からコンクリートに変わったのがわかった。
どこかの建物の中に入ったようだ、更に進むよう促され目的地に到着したのか、麻袋を取られ、背後から蹴り倒された。
「明さ、、ん?」
俺は豪快に顔面から倒れ込む。
そう聞こえた方をゆっくりと向くとそこには、若い衆二人が同じような格好で倒れていた。
名倉と原田である。堀内の姿は見えない。
二人ともしこたま殴られている感じだ
桂木の姿はない。
別れてすぐに、俺が拉致られてわけだから、桂木にも同じ感じになってるのか?
ふと思い出したかのように、ここで初めて、俺を拉致したであろう奴の顔を見る
え
誰?
全く記憶にない
誰だ?本当誰だ?
車の中での会話もよくわからんかった。
会話じゃねーな、あいつの独り言だ。
「お前らなんや?俺たちばどーしたいとや?」
情けない格好で、俺は吠える
若い衆の前やし、格好つかんがカッコつけんといかん。
「まぁ、待てって。」
見知らぬ男はくわえタバコのまま、こちらを見ている。
リーダーらしき男の他に、4人ほどの男、明らかにその筋、つまるところ同業者風のやつが、立っていた。
俺がやらかした?
若い衆がやらかした?
桂木がやらかした?
なんなんだ一体
最初のコメントを投稿しよう!