402人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
仕事を終え帰路についた。
今日は夏希も同じ時間に終えていた。
家に帰ってから、部屋着に着替えていると、夏希が口を開いた。
「お父さんから電話きたの?」
「いや…まだ。多分親父のいう通りに時間なら昨日と同じ19時くらいかな?」
「そっか。あと1時間くらいだね。じゃあーお風呂入っちゃいなよー。あたしご飯の準備しとくから」
「ご飯の準備て、今日カレーやろ2日目の美味しいカレーやん。」
「サラダとか味噌汁とか作っとくから早く入ってき!」
そう言って俺の背中を浴室の方へと押したのだった。
風呂を済ませ、ご飯を食べて、タバコを一服した。
ロロは何か空気を読んでるのか、じーっとこちらを見つめている。
「なっちも風呂入ってき、洗い物俺やっとくから」
そう言って、夏希を風呂へ送り出し、洗い物を終えた時だった。
俺のスマホが震えていた。
液晶には「親父」と、表示されていた。
俺はタバコと財布をポケットに入れ、スマホ片手に外へ出た。
夏希に親父と話してるところをまだ聞かせたくなかった。
感情的になってしまったら。とか、俺が怒ってしまうと夏希が気を使うからと言うのもあるし。
夏希の前では、強めに親父を糾弾できないと言うのもあった。
「もしもし。」
「すまん。泰平か?」
「まぁ。そりゃそうやろ。」
「昨日も電話したもんな。今時間大丈夫か?」
なんだか、気持ちが複雑である。
「まぁ、大丈夫よ。俺も色々聞きたいことあるしね」
「そうやろな。ごめんな。なんでも答えるけん。」
そう言って、2日目の親子会話が始まったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!