3人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、さらに驚くべきことにこの額のトカゲの
レリーフはうねうねと動き出し
「本当にこいつが選ばれた戦士?なんか頼りないぞ、女神よぉ。」
と乱暴な口調で話し出した。
「わっ!なんか喋り出した。」
炎は自分のマスクの上で何かがうごめいてしゃべっていることに焦りまくって、オロオロした。
「あんた、相変わらず私に対する口の聞き方がなってないわね。つべこべいってないでミカエルン様が選んだ人材なんだからとっとと力貸してあげなさいよ。」
と、炎のマスクの上のトカゲにガーベイラは語りかけた。
「しゃあないなぁ。おい、人間。俺は天使獣サラマンダー。お前に極炎の力を与えてやる。しかと受け取れよ。」
サラマンダーがそう言うやいなや、炎の身体全体が燃え上がった。
「か、火事、火事ぃ!火消さなきゃ、焼け死ぬぅー。」
自分の身体が燃え上がるのを見て炎はもう大パニック。
「落ち着けって、人間。燃えてるけど熱くないだろ?」
「あっ、そういえば。ちっとも熱くない。」
サラマンダーの言葉に炎は我に返った。
「レッドボルケーノの誕生ね。
さあ、設楽炎よ、仲間達と合流してこの星を守りなさい。」
ガーベイラが女神的な口調でカッコよく言った。
「あっ、でも、まだ山城さんの家へビール1ダース配達中だし。」
この炎の返答にはガーベイラもサラマンダーもずっこけた。
最初のコメントを投稿しよう!