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「レッド…ボルケーノ。」
気絶から気付き、まだ、うつろな感じで抱きかかえられている女性の美しい顔をぼーっと眺めながら炎はつぶやいた。
と、思ったらすぐに飛び起き、直立不動で女神さまに
「あっ、ダメです。僕には愛する妻とかわいい娘がーっ。」となぜか弁解したのだ。
これには女神さまも鳩が豆鉄砲をくらったような表情になり、
「あっ、そーゆーのじゃないのよ。落ち着いて聞いて。」
と言いながら炎のことを内心めんどくさそーなやつだなーって一瞬思ってしまった。
「落ち着いて聞きなさい。炎よ、あなたは私の世界天使界を、あなたの世界この地球を守るために戦う戦士に選ばれたの。」
炎は黙って聞き、女神さまに近寄って額に手を当て
軽くため息をはき
「うん、熱はないな。今日はおかしな人とよく出会うなぁ。」と言った。
これには女神さま、カチンときて
「ごちゃごちゃ抜かしとらんで私の話黙って聞かんかーい、このコゾーが。」と叫んでしまった。
炎はめでたくぬぼっとと同じように女神さまに恐怖を覚え、黙って話を聞くことにした。
その豹変の仕方と言えば凄いのなんのって。
ちなみに女神さまは年齢不詳ではあるが炎よりも長く生きているため炎をコゾーと言っても何にもおかしくないのである。
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