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002
暫くすると、先ほど僕が迷った森の入り口付近に到着し、僕はようやく地面に下された。
僕は地面に腰を下ろす。
するといきなりルドルフさんが僕の方に手を向け、
「おい、新人。ちょっとそこに隠れてろ。」
と言った。
「何か嫌な雰囲気がするんだ。ちょっと見てくる。」
そうルドルフさんが言った瞬間であった。
凄まじい獣の咆哮が聞こえたのは。
僕は既に何も言えないくらいまでに怯え、緊張していたため、その獣の正体を目に収めることはできなかったが、それの持つ力が強大であることだけはわかった。
「おい!あそこに、嬢ちゃんが!あれ?あれはエレナじゃ……」
そうルドルフさんが言った瞬間であった。
凄まじい威力の雷が落雷し、その獣を切り裂いた。そして、凄まじい爆音とともに、噴煙が上がった。
「な、何なんだ、これは?」
「遅れました。お目に掛かれて光栄です。お久しぶりです。私はエレナ=ヘルモルトです。」
その噴煙から少女が現れる。
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