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この件ははっきりしていて、作者自身がこの詩を作った心境を述べている部分に補足されていて、ねえやは『子守娘』です。
子守りだけ担当のホームヘルパー、ベビーシッターといった役目でしょう。
作者は5才の時に両親が離縁して、祖父の元で生活を始めます。
一行目と二行目は5才までの姐やとの記憶。
三行目はそれ以降という構成だと何気なく思います。
『おさとのたよりもたえはてた』
なぜ、『お里の便りは』ではないのでしょうか?
子守娘とは、離れたあとも交流があったが、嫁に行ってしまったので元いた自分のふるさとの話しを聞くことが叶わなくなった。
これだと、『お里の便りは絶え果てた』でいいと思うのですけど、『も』になっていることで、子守娘との交流が完全に途絶えてしまった寂しさを感じます。
これらのことにより、この詩は、作者による入念に計画された母への思い、さらには恋歌でもあったはずなのです。
作者本人の解説にもあります。
『この歌を子供に聞かせる時にはよく言葉の意味を把握させて伝えて欲しい』
といった、計算があって書かれたものです。
しかし、素直に読み取れば、正確な言葉の意味を伝えて欲しい、といったことで間違いはないでしょう。
ですが、さらに深い意味があると私は思っているのです。
一行目はふるさとと母への思い。
二行目はふるさとと初恋への思い。
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