愛しています。

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卒業式の日、手紙と黄色のチューリップを一本貰った。 「私は先輩のことが好きです。先輩が私に告白してくれた時本当に嬉しかった、一緒にいるといつも笑顔にしてくれて本当に楽しかったです。だけど本当は私の姉のことが好きなんじゃないですか?私の気持ちはくまなくていいです。多分姉も先輩のことが好きだと思うので姉のことを幸せにしてあげてください。」 読んでいくうちに嬉しさ、驚き、切なさ、そして罪悪感に襲われた。どうして信用してあげられなかったのだろうか。この疑心が行動に現れ、彼女を傷つけた。最悪だ。どこで誰がどんなに悲しもうが関係ない。だけど、彼女だけは悲しませてはいけない。常に笑顔で幸せでいて欲しいと、願っていた。 心のどこかで「卒業」を理由に勝手に区切りをつけようとしていた。違うんだ。今よりは会えなくなるかもしれない、けど好きという気持ちは変わらない。次の日曜日、この日を境にしばらく会えなくてなるだろう。今の、本当の気持ちを全部伝えて、いつか再会した時に手を繋げるようにしよう。
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